再会
約1年ぶりの投稿です。


普段は主にTwitterですが、久しぶりに感慨深いことがあったのでこちらに書きます。
先日、創立から中学1年生まで在籍していた鳥取ジュニアオーケストラの創立20周年記念コンサートに出演しました。

私が在籍していた頃というのは国民文化祭もあり、(私はギリギリ出ていませんが)在籍する子どもも多かったですが、今は10名余りしかメンバーがおらず財政も厳しいそうです。

そんななかでも子どもたちは熱心で、やんちゃな男の子が多いことにも驚きましたし、何より先生の厳しい指導にも関わらずめげずに向上心を持っていることに感心しました。

私は地元で働くことができないので残念ながら彼等のために何もできないですが、願うことが叶うなら、どうかこの子たちがこれからもずっと音楽を好きでいて欲しい。弾くのをやめても音楽を好きでいてくれたら、それだけ世の中は豊かになると思うから。

そして指導者の皆様が、子どもたちがポジティブな気持ちで音楽と向き合えるような精神状態を作ることを最優先に考えていて下さるなら嬉しいです。

厳しい指導というのは、時と場合によっては必要だと思いますし、性格次第では厳しい指導が「何くそ!」という奮起に繋がることもあると思います。でもそういったことはあくまでもスパイスであるべきだと思うし、子どもが何気なく過ごしている瞬間までも否定するような指導のあり方は私は絶対あるべきでは無いと思います。

例えば演奏のことでいうなら。指導者の考えるフレーズの作り方を子どもが出来ていなかったとして、
「それじゃ駄目だよ君」と言うのと、
「こうしたらほら、こんなに素敵でしょう」と言うのではどんなに違うか。
何気無いことだけど、その積み重ねがネガティブな感情とストレスを積み重ねてしまい、結果もうお稽古いやだ、となってしまうんですよね。



オーケストラの世界ではそういった言葉の選び方は指揮者の方を見ていると学ぶことが多くて、今やそれを分かるのは当たり前の事になってます。だってその言葉一つで、同じ音を同じテクニックで弾いてるはずなのに出てくる音がまるで違うから。

子どもの頃わたしはそんなこと知りもしなかったし感じもしなかったけど、今確実に言えるのは弾くことそのものに前向きな気持ちがないと今でも練習する気も起きないし弾くことも嫌になってしまいます。よく辞めずにここまで来たと思うけど、それは私にはヴァイオリンしかないという気持ちが強かったから。

いま第一線で活躍する友人の多くが、練習が好き!弾いていることが好き!といいます。彼等はきっと、歩んできた人生のなかで前向きな音楽人生を送る瞬間があったんだと思います。



今年の夏はオリンピックを熱心に観ていました。彼等の中に練習めんどくさいなぁ、ていう選手はいないですよね。その競技を愛してます。子どもの頃練習嫌いだった!というのは聞きますが、子どもにもいろんなタチがあるから、それをどうやって「好き」という方向に持っていくのかは周りの大人の腕の見せ所なんでしょうね。


そんなことをつらつらと考えながら東京での生活に戻り、ここ数日朝練を取り入れて秋の地元でのリサイタルの準備を進めているうちに、ふと中学生の頃についた師匠の言い付けで学校に行く前の朝練を取り入れていた頃の記憶が蘇りました。

あの頃はネガティブもポジティブもない、やるしか道はない、という気持ちしかなくて、コンクールがあるからやるしかない、ていう気持ちで過ごしていました。それでもいかにサボるか、休むかを必死で考えていたけど。笑 今もいかに短時間で弾けるようにするかに関しては天下一品かと思います。結局地道な練習しかないけど。

中学生になって投げやりになって一度弾くのをやめた数週間ののち、辞めないで新しい世界に入って、必死に都会の競争世界に喰らいついて。ここまできて今思うのは、辞めていた時「この子は絶対こんなはずじゃない」と諦めずに環境を必死で探してくれた母の存在がなければ私はいないということ。

もうとにかくただただ、お母さんありがとう、特にあの時ありがとうしかない。

今私はこうして大好きなオーケストラで弾くことが出来ていて、やっと前向きに音楽と取り組むことの大切さや、相手に何かを伝える時の言葉の選び方の重要さを噛み締めます。

私自身まだまだ至らないところがたくさんあって、その度に家族からお叱りを受けます。少しずつ学んでいます。


私が日本一人口の少ない地元のためにできることは、腕を落とさないでいい音楽を届け続けること。それをたまたまでも目にした、聴いた子どもが例えば音楽を好きになって、私のファンじゃなくてもいいから、そのあとも音楽を聴いてくれることを願って、これからは地元での演奏を積極的にしたい、と思います。

この夏は再会が多く、いろんなことを感じ、また思い出しました。
辛くて忘れたくて記憶から消していた事も、ついでに消さなくてもいい記憶もあったのにそれも全部消していたことを思い出しました。

これからはもっともっと感謝して、貢献、というと偉そうだけど、私にも出来ることはあるはずだと信じてやっていきたいと思います。
| ライブ・コンサート | 08:51 | comments(0) | trackbacks(0)
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